効 果・メリット
(1)H.R.Cは人手の変わりに、電動工具の変わりに、発生したサビ及びコンクリート(セメント)を、器具機材を損傷侵蝕することなく除去する機能を持っています。(対象物:特長参照)
(2)機械的な方法とH.R.Cの機能を併用して活用する方法もお勧めします。さらに効果的になります。(隅々まで清掃することは、機械的方法のみでは困難です。)
(3)対象物が多い場合はできるだけ大きな侵漬槽を用意され、一度に多くの量を漬けられるようにすることで、作業効率を上げる事が出来ます。
(4)H.R.C.は極めて静かに作業します。騒音公害はありません。夜中人が寝静まっている間に、黙々とサビの除去やコンクリート(セメント)の除去等の作業をします。
(5)加熱無用です。エネルギーの節約となります。
(6)使用の目安はサビの発生量や被処理物のコンクリート(セメント)の付着状況の程度等によりますが、試験結果ではH.R.C.1リットルで5〜6㎡のサビの除去または、セメント付着面を処理できます。

使用方法
(1)発生したサビや付着したコンクリート(セメント)の程度によりH.R.C.を原液のまま使用したり、水で2倍から3倍程度にも希釈して使用することで、液量を増やし経済的に作業する事も可能です。(希釈濃度についてはサビの進行具合やコンクリートの付着量によって調整してください。)
(2)前項の処理液をポリバケツ、ポリ製容器など既製のものを利用して、その中にコンクリート(セメント)の付着したものやサビの発生した器具器材を浸漬することをお勧めします。但し、被処理物の大きさ、形状などによっては浸漬以外の方法を工夫します。(例えば、コンクリート圧送ポンプの内部洗浄の場合には、H.R.C.をポンプ内に循環する等・・・)
(3)浸漬槽については、塩ビやポリエチレン等他の対酸性プラスチック等が理想的です。コンクリート槽、アルミ槽、錫や亜鉛引きの鉄板製のものは不適です。
(4)鉄槽は基本的に侵食されにくいですが、空中に露出した内壁のサビを処理の都度除去することとなり、その除去機能分だけ液が劣化し、目的器具器材への処理能力が低下します。従って接液部は全て塩ビボードなど張ることを是非お奨めします。良好な耐酸塗料を内部に塗装することも可です。
(5)処理済みの器具器材は、苛性ソーダなどによる中和洗いの必要はありません。水洗いだけで結構です。鉄やステンレス等を洗浄液に防錆するには「サンカイRP-3000」をお勧めいたします。
(6)処理後、浸漬槽に沈んでいるコンクリートやサビ屑をそのまま放置すると、処理液の効果が減少します。残さず除去するのが理想的です。
(7)H.R.C.は対象物の状況により、ガン吹きも可能です。
(8)サビ、コンクリートなどが剥離し、綺麗になりましたら必ず充分な水洗いをしてください。

H.R.C.素材別腐食度 比較試験
サビやスケール洗浄する場合、様々な素材が使用されています。
従来の酸洗浄剤では使用できなかった場所でもHRCを使用すると洗浄が可能になります。
50x 100mmの各素材の各素材をHRCに96時間浸漬し、溶ける量を確認する。

機械などでは接続部にゴムパッキンなどが使用されている事があります。オーリングやゴムパッキンが傷むため専門家に依頼していた場所でもHRCで洗浄することで、ゴムや樹脂を傷めず洗浄が出来ます。又、FRP面のもらいサビや銅の緑青も簡単に洗浄が可能です。
素材 |
厚さ(mm) |
初期重量(g) |
96時間後
重量(g) |
減少率(g) |
備考 |
評価 |
ステンレス
(SUS304) |
1.0 |
45.7 |
45.7 |
0.00 |
|
◎ |
アルミニウム
(AI) |
0.3 |
3.3 |
0 |
100.00 |
全て溶解 |
× |
真喩(BC) |
0.3 |
12.6 |
12.6 |
0.00 |
|
◎ |
銅(Cu) |
0.3 |
13.4 |
13.4 |
0.00 |
|
◎ |
亜鉛メッキ鋼板
(SPCC+Zn) |
2.0 |
78.5 |
78 |
0.64 |
表面亜鉛メッキ溶解 |
× |
鉄(SS-41) |
1.0 |
47.3 |
46.7 |
1.28 |
|
◯ |
アクリル樹脂 |
2.0 |
11.8 |
11.8 |
0.00 |
|
◎ |
合成ゴム(NBR) |
2.0 |
14.3 |
14.3 |
0.00 |
|
◎ |
ポリエステル樹脂
(FRP) |
|
|
|
0.00 |
|
◎ |
