お役立ち情報 USEFUL INFORMATION

2024.04.09

HOTな製品情報

バングラデシュにてゴミ廃棄ソーシャルビジネスの構築を支援

 今回は弊社の手動式ゴミ圧縮機「パワープレスミニ」が活躍している、バングラデシュでのゴミ廃棄ソーシャルビジネス『※Gram Clean Project(グラムクリーンプロジェクト)』をご紹介致します。

 バングラデシュは南アジアに位置する国で、インドの東に隣接しています。人口は約1億6千万人で、世界でも人口密度が非常に高い国の1つです。地理的には、非常に沿岸部が広く、この地形はしばしば洪水やサイクロンなどの自然災害にさらされやすい特徴を持ちますが、同時に豊かな水資源を提供しています。

 経済的には、かつては世界最貧国とまで言われていましたが、近年は急速な経済成長とともに所得水準が上昇し貧困率も減少しています。

 しかし、急速に成長しすぎるあまり、政策が追いつかず世帯間や地域間の経済格差が拡大してしまう結果となりました。これにより農村部では最貧困層が今もなお集中しています。

※このプロジェクトは、バングラディシュのグラミン銀行創設者であり、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス博士が提唱するソーシャルビジネスの理念に賛同した日本企業(株式会社JEPLAN、株式会社スリーエス他)とグラミングループとの共同出資会社の設立を増やして、持続可能なソーシャルビジネスを展開していくプロジェクトです。

このプロジェクトの詳細、お問合せ先は下記まで。
グラムクリーンプロジェクト(海外サイト) http://gclean.gramweb.net/
問合せ窓口:マルフ博士 islam.rafiqul.072@m.kyushu-u.ac.jp

深刻化するバングラデシュでのゴミ問題

 バングラデシュではゴミ問題が深刻な課題となっています。主な問題の一つは、都市部や人口密集地域でのゴミの不適切な処理です。

【都市ごみ処理の不備】
都市部ではゴミ処理施設の不足や不適切な廃棄方法が見られます。多くの場合、ごみが適切に分別されず、埋立地に不法投棄されたり、河川や路上に捨てられたりします。

【プラスチック汚染】
近年、プラスチックの使用が増加し、それに伴うプラスチックごみの問題が顕著になっています。プラスチックのごみは環境に対する影響が大きく、特に河川や海洋に流れ込むことで生態系や水資源に深刻な影響を与えています。

【公共の衛生施設の不足】
一部の地域では、公共のごみ収集サービスや適切な廃棄施設が不足しています。これにより、ごみが家庭や商業施設から簡単に捨てられ、環境汚染が広がっています。

【健康への影響】
不適切なゴミ処理は、公衆衛生問題を引き起こし、健康リスクを増大させます。ごみの堆積や不潔な環境は、病原体の繁殖を助長し、感染症の拡散を促進します。

バングラデシュ政府はこれらの問題に取り組むために、ゴミの適切な処理施設の整備やリサイクルプログラムの強化、公衆衛生施設の改善など、さまざまな取り組みを進めていますが、課題は依然として大きいです。

Gram Clean Project(グラムクリーンプロジェクト)

 この深刻なゴミ問題と慢性的な貧困問題を同時に解決するために考え出されたのが「Gram Clean Project(グラムクリーンプロジェクト)」です。

 このプロジェクトは、バングラディシュのグラミン銀行創設者であり、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス博士が提唱するソーシャルビジネスの理念に賛同した日本企業(株式会社スリーエス他)とグラミングループとの共同出資会社の設立を増やして、持続可能なソーシャルビジネスを展開していくプロジェクトです。

 具体的な取り組み内容は以下になります。

対象地域を4つの村に分け、村・学校・商店街をターゲットに次のような取り組みを行っています。

 ①分別用のごみ箱を設置する
 ②分別の意味を教育する(3R:リデュース・リサイクル・リユース)
 ③ごみを有料で出す仕組みを浸透させる(サブスクリプションモデル)
 ④ごみを回収する仕事を作る
 ⑤回収したごみを売却できる仕組みを作る

パワープレスミニでゴミをまとめて保管・回収効率を上げる

 各地域から集められたゴミを売却し、収益を上げるビジネスを確立するためには、ゴミの保管・回収効率を上げる必要がありました。そこで、導入されたのが弊社の「パワープレスミニ」です。

 本機は電源が要らない手動式のため、電気が通っていない農村でも使用できる点が採用の大きな理由でした。更に誰でも簡単に扱えるだけでなく、サイズもコンパクトで移動できるため、このビジネスを展開するのに最適なゴミ圧縮機でした。

ソーシャルビジネスによるサステナブルな社会へ

 現在、このプロジェクトは、現地のボランティアグループによる推進が図られています。彼ら自身の手で経営し、ソーシャルビジネスとして生み出された利益によってサステナブルな社会を作っていく、まさにユヌス博士が提唱したソーシャルビジネスのカタチを具現化されています。

 現地のコミュニティにより生み出されるソーシャルビジネスを取り巻く環境にも、もりや産業が向き合う新たなマーケットがあるのではないかと考え、今後も支援を続けていきます。

商品紹介

手動式ゴミ圧縮減容機 パワープレスミニ

・圧縮力400kg
・手動式で電源不要
・誰でもカンタン操作
・設置場所を選ばないコンパクトサイズ