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2022.07.12
業界コラム
市井のガソリン価格を見れば170円前後はあたりまえ、政府はガソリン補助に踏み切るも、あまり効果が実感できない状況です。もちろん、原因は原油価格が上がっているからなのですが、まずは簡単にその状況を再確認してみましょう。
コロナウィルスの世界的流行が始まった当時、移動や輸送に急ブレーキが掛かり原油価格は大暴落しました。暴落により産油国側は生産量を絞り、結果、市場の原油在庫が次々に使われて世界的に在庫量が縮小、流通量の少なさから2021年の原油価格は上昇を続けます。さらに、追い打ちをかけるようにロシアショックが起こり、現在は円安の影響も受け、高止まりかつ不安定な状況です。
ポリエチレンを主成分とした気泡緩衝材や発泡シートもその影響を大きく受け、軒並み値上げされています。ここまでコストが上昇すると包装・梱包・物流に関わるみなさまへの圧迫も大きいものとなりますが、この原油価格高騰は原因がいつ解消されるかが不透明で、なかなか収まりそうにありません。
このコスト上昇問題にどう対処するか?
この問題が落ち着くまで、紙緩衝材の使用を検討されるお客様が増えてきました。紙製品も原油高の影響を受け値上がりしていますが、プラから紙への緩衝材見直しはSDGs貢献などの価格以外の利点も多く、検討の価値があると考えられているためと思われます。
特に通販市場の拡大とSDGsの普及により環境配慮型の「エコな梱包」というニーズの高まり、紙緩衝材を選択するユーザーが増えてきました。
しかし、紙緩衝材は手でクシャクシャする作業があるため、大量の製品を梱包するには不向きな面もありました。その問題を解決すべく、メーカー各社はクシャクシャ作業を自動化して、紙緩衝材の大量生産を可能にした自動製造機をリリースしだしました。
そこで、今回は紙緩衝材を自動でクシャクシャしてくれる製造機を2タイプご紹介します。
①PAPERplus® Papillon(ペーパープラス パピヨン)
「パピヨン」は独特のX形状吐出面から2枚の20㎝幅ペーパーを理想的に絡み合わせて、自動吐出する便利な装置です。紙を丸めることはどなたでもできますが、誰が作っても、何回作っても同じ形状で丸めることはできません。
パピヨンを使用すれば人によるバラツキなく、最少の用紙で最大の緩衝効果が常に得られます。主に軽量、こわれやすい製品向けの紙緩衝材で、紙緩衝材を入れる個数を規定しておけば常に一定の梱包品質でお客様に製品をお届けすることができます。
設置も簡単で省スペース、自立スタンドもありますがテーブル脇に固定できる専用スタンドもあります。本体はレンタル専用なので、経済面にも優しい機種です。
②NUEVOPAK™ X-PAD+™ (ヌエボパック・エックス・パッド)
スタンドは用紙のストッカーも兼ねていて、キャスター付きでラクに移動できます。
この装置は毎分54メートルのハイスピードで紙緩衝材加工ができ、しかも任意の長さにカット設定ができます。中~重量物の梱包に使われる紙緩衝材はそれなりに厚みもあり、1日中箱詰めの作業を繰り返すとなれば紙緩衝材を作る労力もたいへんです。
紙緩衝材をつくる、切ることは誰でもできますが、実はこの誰でもできる繰り返し作業を自動化することこそ、効率的でより良い働き方を推進するポイントです。作業スピードと梱包数の向上、均一な梱包品質を実現できる紙緩衝材の自動製造機導入には、大きなメリットがあります。
①ペーパー緩衝材生産マシン
「PAPERplus® Papillon(ペーパープラス パピヨン)」
軽量~中くらいの重量の物品の保護梱包に最適。
空きスペースを埋めたり物品を包み込んだりするのに最適なペーパー緩衝システム。
軽量で、すぐにぴったりと収まる柔軟性、外観も高品質。
②紙緩衝材自動製造機
「NUEVOPAK™ X-PAD+™ (ヌエボパック・エックス・パッド)」
緩衝性能の高いパッドタイプの紙緩衝材を自動で製造。業界最小の設置面積・最軽量のコンパクト設計で、毎分54mのスピードで立体的な紙バッドを生産。
センターステッチ縫いで紙の広がりを防止し、生産性を高める紙詰まり防止技術と簡単装着設計を実装。
商品袋も、ストローもプラから紙への転換が起こっています。緩衝材も脱プラ、リサイクルといったSDGsの観点から、紙へと移っていく傾向が見られます。
企業のサステナビリティ格付けをする民間企業も現れており、得意先様からサステナビリティ格付けを上げるため、環境対応の資材や機械の使用を求められるケースもこれから出てくると思われます。
原油高によるプラ製品の高騰が続くいま、紙緩衝材へのシフトも考慮し少しずつSDGsへの対応も進められてはいかがでしょうか。