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2024.07.29
業界コラム
「SDGs」、聞かない日はないほどの言葉です。その意味は「誰ひとり取り残さない持続可能な開発目標」ですが、これも聞きすぎて少し食傷気味かもしれません。でも、この目標には2030年までという期限があります。今は2022年、目標の大きさのわりに実はあと8年しか時間はありません。
近年、物流業界はインターネット通販を代表に需要が増大しています。SDGsに物流が貢献できることもきっと多いはず。それでは、物流分野でSDGsに役立つソリューションをご紹介しましょう。
物流業務の中でも、結構ツラいパレット積み荷物へのストレッチ包装業務。荷物の周囲をぐるぐる回りながら手動で包装するのは目も回るし、効率も上がらないでしょう。仮に一日中ストレッチ包装を手動で行うような部署があれば人の定着はむずかしいでしょうし、これから増えると予想される高齢者、女性スタッフには対応できないと思われます。
そのような問題を一気に解決するのがストレッチ包装機です。ターンテーブル上にパレットを置き、基本的にボタンを押すだけで、マスト上をフィルムが移動しながらムダなく短時間で効率的にストレッチ包装が行えます。スピード調節やフィルムを伸ばしながら巻く設定もできますから、負荷低減、フィルムコストダウン、時短も同時に達成。荷物の待ち時間解消にも貢献します。
包装機のバリエーションも豊かで、最上下部の巻き回数セッティングができる高級機タイプからターンテーブルだけの簡易タイプまで充実したラインナップやオプション品があります。ストレッチ包装機は助成金対象にもなりますので、気になったかたはもりや産業までご相談ください。
つぎにご紹介するのは、薄肉ストレッチフィルムです。
通常、ストレッチフィルムは12~15ミクロンのフィルム厚の物が一般的ですが、最近では強度・保持力はそのままにフィルムの厚みを薄くした薄肉ストレッチフィルムが登場しております。業界最薄の4.5ミクロンタイプから、エッジ部分を折り込んで引っ張り強度を高めた6ミクロンタイプなど、各メーカーの技術の粋が詰まった製品が開発されています。
薄くなれば荷崩れなどに対する保持力や突起物で破れないかが心配になりますが、メーカー独自の技術により、伸度が増えるほど引張強度が高まるタイプも開発されています。つまり、普通に使用しても従来のフィルムより強く、薄さを活かして伸ばしながら使えば荷物への保持力をさらに強めることができます。薄いということは、従来品よりも1巻当たりに巻かれているフィルム量が多いため、フィルムを取り替えずに長く使用できる点も魅力の一つです。
原料削減、ゴミ削減、労力削減・・3つの削減が揃った薄肉ストレッチフィルムは人と環境にやさしく、SDGs推進にピッタリの商品です。
ストレッチフィルム、単に「ラップ」とも呼ばれている荷締用フィルムですが、その多くは、巻芯に紙管が使用されています。この紙管には多くの紙が使われているため、最近では、環境に配慮して使用する紙の量が極めて少ないライナー紙を使った巻芯を採用しているストレッチフィルムもでてきています。では、紙管とライナー紙はどのように違うのでしょうか?
まず異なる点は、芯材として使用する紙の量です。標準的な30cm程度のストレッチフィルムで使用される紙管は約500g。比べてライナー紙芯は約50gですから、紙の使用量は1/10になります。また、紙管は産業廃棄物ですが、ライナー紙は有価資源物、つまり紙管は使用後は捨てますが、ライナー紙は古紙回収品としてリサイクルが可能です。
従来のストレッチフィルムをこのタイプの物に代えるだけで、100本使用すれば約50㎏もの産業廃棄物の削減につながり、10㎏のリサイクルができます。
固い紙管と違い、ライナー紙はバラして古い新聞紙のように重ねることも容易ですから回収までの場所もとりません。SDGsに貢献しながら、廃棄保管場所の削減、廃棄・回収の労力も少なくなる紙管を使わないストレッチフィルムを検討してみるのはいかがでしょうか。
・ストレッチ包装機
パレット積み荷物のストレッチ包装負荷を劇的に改善。フィルムを伸ばしながらの包装が行えるためフィルム消費量の削減にも効果を発揮し、時短も実現します。
・薄肉ストレッチフィルム
4.5ミクロンから6ミクロン、8ミクロンなど様々なメーカー品を取り揃えております。
各メーカーごとの特長もございますので、お客様のご要望をお伺いした上で、最適な製品をご提案差し上げます。
・紙管レスストレッチフィルム
紙管の代わりにライナー紙を使用した、環境配慮型ストレッチフィルムです。紙の使用量が従来の紙管に比べて1/10、薄型のライナー紙は廃棄処理も簡単でリサイクルが可能です。
今回はストレッチ包装をテーマに物流分野でSDGsに貢献できる関連製品をご紹介致しました。壮大なSDGs目標も、世界中の人々がひとつずつできることを積み重ねて達成されます。
「誰ひとり取り残さない持続可能な社会」の実現に向けて、物流業界に携わる私たちもSDGsに向き合い、何ができるかを考え、身近なところからまずはひとつアクションを起こしてみることが大切ではないでしょうか。