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2023.03.24

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エチレンとカビ病をダブルブロック! 生花長持ちの最善手! !

花はどうして枯れる・傷むの?

 生花はその名前の通り生きているため、いつかは枯れます。また、本来の寿命を迎えるまでに病気などで傷んでしまう場合もあります。では、そのメカニズムはどうなっているのでしょうか。ビジネスで生花を取り扱う方には「釈迦に説法」かもしれませんが、少しおつき合いください。

 まずは生花の老化について。花が咲き、虫などの手を借りて受粉が済めば、その植物にとって次に大切なことは花が枯れて実を結ぶことです。このように老化が進むことも植物にとっては必要なプロセスなのですが、その追熟を進める植物ホルモンが「エチレン」です。

エチレン?・・・エチレンガス・・・ポリエチレン・・・よく聞くような、イマイチはっきりわからないようなこの物質について、ここでしっかり解説しておきましょう。

 エチレンは、融点-169.1℃、沸点-103.7 ℃、つまり通常は気体(ガス)です。比重は0.98で空気とほぼ同じですから空間の上下にはたまりません。引火性・発火性があり、無色でかすかに甘い香りがあります。エチレンはビニル袋やレジ袋、水道用塩ビ管、電線被覆、断熱材、滅菌材、界面活性剤などの原料になります。とても多くの有機化合物の基となっていますが、いろんなものに変化する原料だからわかりにくいのですね。

 さて、このエチレンは植物が自分の成熟を促進するときに発生し、「老化ホルモン」となります。未成熟のバナナを船便輸送して、その後黄色くする際にも使われますが、生花としてはあまりありがたくないものです。

 エチレン老化の影響を大きく受ける切り花は、カーネーション、バラ、スイートピー、デルフィニウム、鉢物はコチョウランやカンパニュラなどです。特にエチレン感受性の高いカーネーションを例にとると、自然に咲いたままなら2~3週間保つ花も、収穫(切断)のストレスから多くのエチレンが発生し、一気に老化が進んで1週間ほどで枯れます。生産者から店頭までの流通に1週間程度かかりますから、何もしなければ消費者の手元に届くころにはすでに枯れてしまっています。

 以下2点の写真はエチレンの吸着処理をした場合と、しなかった場合の同期間後の状態を示したものです。

エチレンを除去すれば花の老化を抑制できることがはっきりとわかります。

傷みの代表原因「灰色カビ病」のメカニズム

 植物の表皮はクラチラ層という膜で覆われています。クラチラ層はろうのようなもので外部からの侵入を防ぎます。さらに、植物の内部細胞はペクチンという多糖類で細胞どうしがつながれています。このクラチラ層とペクチンにより、カビ胞子が菌糸を伸ばすことを防いでいるのです。

 植物が成熟しエチレンを出し始めると、ペクチンの分解が始まり植物内部からVOC(揮発性有機化合物)が発生します。VOCの発生を感じた小動物たちがその実をかじって種を運び・・・となるのですが、カビの胞子もクラチラ、ペプチンの分解を知り、発芽して菌糸を伸ばします。結果、菌糸は植物内部に到達してそこから栄養を得て加速度的に増殖、つまりカビが繁殖していくわけです。

 余談になりますが、バラの花弁で1枚だけがカビていたり、箱の中で1個だけミカンがカビている場合は、カビた1個に傷があり、クラチラやペプチンの防御がなく中の栄養が露出しているためです。

 このような理由から、生花の老化と傷みを避けるために必要なことは以下の2点に集約されます。

・老化を促進するエチレンの発生を防ぐこと
・クラチラやペプチンの分解をカビに知らせるVOCの発生を防ぐこと

 しかし、エチレンガス吸着装置や、成長抑制を目的とした温湿度をコントロール機能付きフラワーショーケース、ストッカーは高額で対策にはかなりのコストがかかります。かといって、流通過程でのフラワーロス(老化や傷みのため廃棄)は30%とも言われ、たいへん多くの損失があるのも事実・・・。
実は、この設備コストとロスのジレンマを解決する対策があります!!これから、そのソリューションを紹介しましょう。

エチレンガス・VOC吸着・分解機 『e-Freshシリーズ』

 老化を抑えるにはエチレンガスを抑制すること、カビを抑えるにはVOCを抑えることがポイントになるとお伝えしました。その、植物から出るエチレンガス・VOCを吸着し、分解もする装置がこのe-FRESHシリーズです!

 店頭のショーケースで事足りればよいのですが、倉庫や店頭外のストックルームなど部屋全体のエチレンガス・VOCを除去するには、このe-FRESHシリーズが最適です。大がかりな除去システムを組み込まなくても、100V電源さえあれば、置くだけで効果が望めます。

 部屋の広さに合わせて25/50/300/600~1000m3の容積に対応可能なシリーズをラインナップ。冷蔵倉庫、CA(Controlled Atmosphere:大気制御)倉庫、花束・バンケットセンターなどの加工場、フラワーショップのキーパーなどに置いたその日からすぐ使えます。大がかりな設備変更は一切必要ありません。

 メンテナンスもカートリッジを取り替えるだけのカンタン作業。そのほか、「梱包箱に入れるだけ」の小袋e-FS-5(5g)も販売しています。さらに、個包装のトレンドに対応すべく、2.5g(果物2~3kg用箱向け)1g(イチゴトレー程度の個包装用)サシェット(小袋)もラインナップしています。

トラック輸送用のフィルタもご用意

 トラック輸送中の老化を防ぐには保冷コンテナや保冷トラックのエアーフィルター前に取り付けるだけでOKのeFF-100があります。こちらも、エアーフィルターの前に置くだけでエチレンガス・VOCを吸着分解し、鮮度をキープしながら輸送することが可能です。

e-Freshシリーズのキモ。吸収分解剤の実力を検証

 e-Freshの吸収分解剤はゼオライト(沸石)をベースに独自の化学成分を加え、過マンガン酸カリウム(KMnO4)を触媒として特殊なバインダーとブレンド方法で配合したものです。

 あくまでも空気中の余分な成分を吸着・分解するためのもので、何かの化学成分を揮散しているわけではありませんから、安全・安心です。その吸着・分解能力は世界最高水準。以下のグラフをご覧ください。

 e-Freshシリーズでは約180分でエチレン・VOCをほぼゼロになるまで吸着・分解します。D社製吸着剤にも同様の能力カーブが見られますが、こちらの内容量は16gとなります。e-FRESHシリーズのグラフカーブは5g袋での値ですから、e-Freshの吸着・分解能力はD社製の3倍以上の効果があることがわかります。そして、量の差はコストの差となって返ってきます。

商品紹介

エチレンガス吸着・分解機/分解剤 e-Freshシリーズ

・植物老化・成熟進行の原因となるエチレンガスを強力に吸収・分解
・カビの菌糸成長の原因となるVOCも吸収・分解
・100V電源があれば置くだけでOK。追加工事不要
・小袋、フィルタ形状での提供も可能

お問合せ頂ければ、ケースバイケースでお答えします。

 フィルタやカートリッジはどのくらいの頻度で交換すればいいの? ウチの事業所なら、シリーズのどの容量がいい? 具体的なコストはいくら? などのご質問には、個別の状況を伺った上で、お答えいたします。

 大きな設備投資もなく、手間もわずかなこのソリューション。少しでも気になられたかたは、お気軽にぜひお問合せください。