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2023.05.16
業界コラム
実はいま、プラスチックや古紙などの再生原料が不足しています。「だからどうなの?」という声も聞こえてきそうですが、それはつまり、私たちが関係する物流業界で常時使われているPバンやストレッチフィルム、クラフトテープなどの包装資材値上げにつながります。
「えっ・・・また値上げ!?」・・・ハイ、この声も去年あたりからよーく聞こえていますが、また値上げのお話しです。ついでに、「勘弁してくれよお」も「もう、いっつもだよね」も「それ全部、価格転嫁できるんならいいんだけど・・・」も、いーっぱい聞きましたが、この問題に向き合わない限り値上げを受け入れるしかありません。
あまり聞きたくない話かもしれませんが、包装資材の値上げに対処し、最後はトクするお話しと考えいただいて、おつきあい頂ければ幸いです。さて、正しき対応は正しい理解から。まずはどんな背景で再生原料不足に陥っているのかを確認してみましょう。
では、グラフの見方から。このグラフの縦軸は上がマイナスになっています。普通は、モノを渡して買ってもらうとお金がもらえますが、廃棄物はモノを渡しても処理料にお金がかかってしまう「逆有償」だからグラフもマイナスが上になっています。
たとえば直近値の2022年を見ると1㎏の廃PETボトルを処理してもらうのに115.4円かかります。2021年の処理料64.2円と比較すると爆上がりです。処理料が爆上がりするということは、その再生製品価格も爆上がりする、ということになります。
このグラフ、よく見ると新型コロナウィルスの蔓延に関係していることが見て取れます。コロナの回復に伴い、世界経済は流通が回復し、需要が高まっているため廃資源価格が高騰しています。さらに、廃PET材は破砕して(電気使う)溶かして精製し(とっても電気使う)、新しい製品へと生まれ変わりますが、このエネルギー費もロシアによるウクライナ侵攻の影響で現在高騰中です。
と、いうわけで廃資源の価格高騰は脱コロナによる世界経済回復による需要増大とロシア侵攻によるエネルギー高騰ですが、これもう、終わりそうでしょうか。・・・だめですよね。残念ながら、まだ先まで廃資源の高騰、もしくは高止まり状態は続きます。プラだけではありません。ダンボールや白ボール紙の原料となる古紙も、読書メディアのデジタル化で古紙自体の量が減り、単価は上がっています。こちらも不可逆の流れです。
大切なのは、「いつか収まるんじゃないの?」という考えを捨てて、どうすればこの問題に対処できるかを考え始めることです。「やってやろう」と思って頂けるなら、もう大丈夫。そのソリューションは、もりや産業にあります。こんな時代背景だからこそ、以下に示す現実的な対処で、包装資材価格の高騰に対応しましょう。
包装資材価格の値上がりですが、これを止める秘策なんてありません。民主主義、自由主義経済の世の中ですからね。考えるポイントは、値上がり分を節約、もっとうまく行けば稼いでしまおう、ということです。まずは一番効果の大きい、お金を払って引き取ってもらっていた廃材を、資源として買ってもらうソリューションを紹介しましょう。
ボトルtoボトルに代表される水平利用(廃棄物と同じものをリサイクルで作る)の影響で市場に廃プラが少なくなって原料価格が高騰しているのなら、市場にはそれだけ需要があるということです。
今まで、お金を出して処理をしてもらっていましたが、やりようによっては資源として買い取ってくれるひとつの例が「廃ストレッチフィルム」です。廃ストレッチフィルムの引き取りには以下のような条件があります。
あくまでもストレッチフィルムは一例です。プラパレや古紙が大量に廃棄物として出る事業所もあるでしょうし、事業所が在る自治体によっても条件は異なります。大切なのは、廃棄物リサイクルに関するムーヴメントの把握と、自治体を中心とする支援団体の方向性とトレンド、そしてあちこちから集められた「活きた情報」です。
以前からこの問題に取り組んできたもりや産業にはすでに多くの情報が集積しています。あなたの事業所で、あなたの街でベストな方策は何か――もりや産業は、ピンポイントで最適解を提案します。まずはもりや産業の廃棄物ソリューションにご相談ください。
包装資材のコストが値上がりするなら、包装にまつわる他のコストを見直しませんか。包装にまつわるコストでいちばん大きな割合を占めるのは間違いなく「人件費」です。
ストレッチフィルムを巻く作業は、体力を使い、目も回る重労働です。毎日この仕事を続けることはまずできません。ここを機械化・自動化することは、従事してきた人をつらい作業から開放して他の仕事に振り分けることができる「働き方の改善」になります。確かに、装置導入には大きなコストがかかります。
しかし、ストレッチフィルムを巻くための延べ人数を可視化し、そこにかかる人件費を数値化すればどのくらいの期間で装置価格が償却できるのかがはっきりとわかります。その計算、もりや産業に聞いてみませんか。
自動化できるということは、単純性が高い場合が多く、従事する人にはつらさを伴うことがままあります。人手不足、高齢化の昨今、自動化ポイントを見つけることは、働き方の改善とコスト削減に直結します。それではもうひとつ、自動化できそうなポイントを紹介しましょう。
それは、ダンボール箱を組み立てることと、封をすることです。誰でもできそうなこんなところに実は包装資材の高騰対策が眠っています。包装資材対策についてお悩みということは、かなりの数の梱包をしていませんか。特にメーカーのかたで同じ箱を1日に何百も作っているのなら、製函・封緘機の効果が大きく見込めます。
「ワークメイト」シリーズの全自動機なら、1分間に15箱ものダンボール箱を組み立ててテープ貼りによる封をします。1000個の箱を組み立てても1時間ちょっと。しかも、材料補充以外はほぼ全自動で、500m巻の細いテープも使用できるのでテープ交換やテープ代も節約できます。ワークメイトシリーズは半自動から全自動までいろいろなタイプがありますから、作業に合わせてぴったりなタイプを提案できます。ぜひお問い合わせください。
包装資材関連製品の高騰は止めることができませんし、残念ながらこれからしばらく続く見込みです。しかし、少し視野を広げ、包装関係の業務全般で資材コストの上昇をカバーしてさらにコストダウンを目指す解決策があります。自動化の多くは働き方改善につながり、みんなに喜ばれます。あなただけのソリューション、きっとあります。もりや産業への1通のメールで、大きな改善へつなげて頂ければ幸いです。